熊野市の市民有志グループが20日、河上敢二市長に10月の市長選挙への立候補を強く要請した。市長選には現在、だれも立候補を表明しておらず、河上市長は「地域を代表するような経済界の皆さんから推薦を頂いたことを重く受け止め、なるべく早く考え、答えを出したい」と述べた。
河上市長に立候補を要請したのは、グループの代表で熊野商工会議所前会頭の榎本正一さんはじめ、市内経済団体など代表者ら26人。20日は榎本さん、現会頭の榎本義秀さん、熊野市観光協会長の中平孝之さんら6人が市役所を訪れた。
榎本さんは「過疎化、少子高齢化が進む厳しい状況の下、物価高騰で苦しむ市民や事業所への支援策の継続拡充、新たな活性化策であるアグリパーク構想の推進等、市の経済・産業の振興や福祉の向上、市民の安全・安心の確保などのために大変なご尽力を頂いていることに、心より感謝申し上げます。本年秋、熊野市長選挙が行われることになっていますが、河上市長には引き続いて、この市長選挙に立候補されることを強く要請します。市民の有志として心よりお願い申し上げます」と、河上市長に立候補を要請。熊野商工会議所の各部会長はじめ市内の経済団体の代表者ら26人の名が連ねられた要請書を河上市長に手渡した。
市内の多くの団体からの期待が詰まった要請書に河上市長は神妙な面持ち。「地域を代表するような経済界の皆さんに推薦の文書を頂いたことは、今までやってきたことについて一定の評価を頂き、これからやろうとしているアグリパークや少子化対策にも叱咤激励の意味が込められていると思う。まだ立候補するかどうかは思案中だが、これだけの方々に要請をして頂いたということをありがたく、重く受け止めないといけないという思い。立候補するかはなるべく早く考え、返事をさせて頂きたい」と話した。
任期満了に伴う熊野市長選挙は10月12日告示、同19日投開票。