着々と進む熊野第2トンネル 掘削現場に興味津々 有馬中2年生が工事見学会

 熊野市有馬中学校(伴充校長)は24日、井戸町内で行われている国道42号熊野道路の熊野第2トンネル(仮称、延長1307㍍)で工事見学会を実施。2年生59人が2班に分かれ、掘削が進むトンネル工事の説明を受けた。

 熊野道路は熊野市大泊町と久生屋町を結ぶ延長6・7㌔の自動車専用道路。区間内に4本のトンネルが予定されており、木本~井戸町間の熊野第2トンネルは昨年2月に着工式が行われ、現在は半分近くとなる約604・8㍍まで掘削が進んでいる。

 工事現場を訪れた児童たちは、工事を受け持つ熊谷組の高橋望作業所長らから案内を受けた。高橋所長は、工事は掘削した部分にコンクリートを吹付け、無数のボルトを岩盤に打ち込み、トンネルの安定化を図りながら施工する「NATM工法」で実施していることなどを説明。工事で活躍しているドリルジャンボや爆薬遠隔装填機、バックホウなど様々な重機についても紹介し、送風機や集塵機、濁水処理施設など、安全や環境への対策も行っていることなどを語った。また、簡単な実験を交え、地質によって質量や硬さが異なる石の特徴なども示し、生徒たちの興味を引いた。

 さらに、映像を使って削孔、装薬、発破、ずり出し、二次吹付、ロックボルト挿入など、現在行われているトンネル工事の一連の流れを説明。「掘削は1日にだいたい3・6㍍ずつ進んでおり、工事で出た岩は有馬中学校近くで行われている熊野IC(仮称)の盛土工事に使っています」などと話した。

 その後、生徒たちはトンネル最深部まで説明を聞きながら歩みを進め、興味深く見学。番線を使った鉄筋の結び方も体験し、トンネル工事への理解を深めていた。

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