地域医療に尽力 二村昭さんに感謝状紀宝町が功績たたえる

 紀宝町の相野谷診療所長や健康管理担当理事などを歴任し、3月末で退任した二村昭さん(83)への感謝状贈呈式が29日、町役場で行われた。昭和、平成、令和の3時代にわたり38年に及んで地域医療と保健行政に尽くした功績をたたえ、向井美樹也町長が感謝状を手渡した。

 二村さんは昭和63(1988)年に旧紀宝町へ着任。同年7月から相野谷診療所長として地域医療の最前線に立ち、住民一人ひとりの健康と命を守るため尽力してきた。町村合併後の平成18(2006)年には健康管理担当理事を兼務し、保健行政の充実に向けて手腕を発揮。平成20(2008)年の定年退職後も特別参与や顧問を務め、今年3月31日まで町政を支え続けた。

 向井町長は「昭和、平成、令和の三つの時代にわたり、通算38年の長きにわたって献身的に活動いただいた。その功績は後進の模範であり、地域の誇りです」と感謝の言葉を述べた。

 二村さんは保健学級の開催や「健康文化のまちづくり」など、これまでの取り組みを振り返りながら「多くのご縁の中で仕事をさせていただき、やりたいことにも挑戦できた。行政の皆さんから多くを学ばせてもらい、本当にお世話になりました」と感謝を語った。

 二村さんは京都大学医学部卒業。昭和50(1975)年に三重県熊野保健所へ赴任し、熊野保健所長などを歴任。循環器検診と健康教育を組み合わせた健康づくりを紀南地域に広げ、山間部やへき地での巡回診療にも取り組み、脳卒中死亡率の低下に大きく貢献した。

 紀宝町では医師不在だった相野谷診療所の再建に力を注いだほか、高齢化社会を見据えた保健・福祉施策の推進にも尽力。健康文化のまちづくり計画の策定をはじめ、住民主体の健康づくり活動の礎を築いた。骨髄バンクの普及推進にも尽力。長年にわたる功績は、地域医療と住民の健康を支え続けた足跡として今も高く評価されている。

  • URLをコピーしました!