第16回御浜町戦没者追悼式が5月30日、御浜町中央公民館で執り行われ、太平洋戦争他、日清、日露戦争などで国難に殉じた692柱の英霊諸氏に哀悼の誠を捧げた。
御浜町では4年に1度、先の大戦における戦没者および戦災死没者の冥福を遺族とともに祈念する目的で、町の主催により追悼式を行っている。この日は遺族や来賓、町関係者ら約80人が参列した。
東地正登副町長の開式の言葉に続いて国歌を斉唱し、一同で黙とう。大畑覚町長が現在の日本の発展の礎となった英霊へ哀悼の誠を捧げるとともに恒久平和への思いを込め「戦後すでに80年の歳月が経過し、その記憶も風化しつつある今、将来に一抹の危惧を感じながらも私たちが享受している平和と繁栄が多くの御霊によって培われたものである事を思う時、感慨切なるものを禁じ得ません。改めて英霊諸氏に恒久平和の実現へ努力を重ねることをお誓い申し上げ、明るく住み良いまちづくりに全力を傾注する覚悟ですので、英霊におかれましても天にあって今後とも御浜町の繁栄と平安をお見守り下さい」と式辞を述べた。
引き続き、髙岡洋町議会議長、藤根正典県議、湯浅豊司紀南地域活性化局長が追悼の言葉。山田芳弘遺族会長は「大戦において祖国の安泰と愛する家族、故郷の平和を守ろうと尊い命を捧げられ、今日の平和と繁栄の基礎を築かれた戦没者の方々に対し、心から追悼の意を表します。戦没者遺族の苦労も計り知れません。この悲しみは今日においても変わることはなく、今後ともわがふるさと御浜町の繁栄と平安を念じます」。遺児代表の屋敷昌弘さんは「今なお痛恨の思いが胸に迫りくるのを禁じ得ず、心から冥福をお祈りします。我々戦没者遺児は戦後、女手一つで親の面倒、子どもたちの成長に汗水流して頑張る母の背中を見て育ちました。遺児も若くて80代を超える年齢になってきました。今の日本はともすれば平和のありがたさを忘れがちですが、機会あるごとに歴史を平和のための教訓として若い世代に伝えていきたい」と述べ、誓いを新たにした。
この後、参列者が次々と献花台に花を手向けた。遺族らはじっと手を合わせ、英霊の在りし日の姿を思い浮かべていた。最後は遺族会の東地昇副会長が謝辞。本誠一教育長の閉会の言葉で締めくくった。

