御浜町の大畑覚町長(75)は28日、町役場で記者会見し、9月22日告示の次期町長選挙に立候補せず、今期限りで引退することを正式に表明した。
大畑町長は「平成26年10月10日に町長に就任して以来、3期12年にわたり町政を担わせていただいた。御浜町の発展のため懸命に町政を進めてきたが、年齢的にも体力的にも限界を感じるようになった」と述べ、不出馬の理由を説明した。
大畑町長は町役場総務課長を経て副町長に就任。2014年9月の町長選で初当選し、その後2回連続で無投票再選を果たし、現在3期目を務めている。
会見では引退を決意した背景について「今年76歳になる。年齢から来る考え方のギャップを感じるようになった」と語り、3年前に脊柱管狭窄症の手術を受け、現在も左足にしびれが残っていることを明かした。「首長は陳情や要望活動など体力を使う仕事。体力面への不安が重なった」と振り返った。
1期目に掲げた公約については「やり切ったという認識」とし、在任中の主な取り組みとして、防災対策や高速道路整備、柑橘振興、教育環境整備などを挙げた。特に高速道路整備については「新宮紀宝道路の完成は地域の悲願だった。現在は熊野道路、紀宝熊野道路も進んでおり、任期中にかなり前進したという思いがある」と述べた。
また、防災面では津波避難タワー3基の整備や海岸堤防整備を進めたほか、柑橘農業では新品種「味一号」の普及や新規就農者確保に尽力。教育分野では阿田和保育園の移転や学校統合、新校舎建設を進めた。高齢者施策として無料福祉バス事業にも力を入れ、「高齢者に外へ出てもらいたいという思いで続けてきた」と語った。
観光面ではフェアフィールド・バイ・マリオット・三重御浜の進出に合わせ、観光インフォメーションセンター整備なども進めた。
一方、議論となっている津波避難タワーや市木消防車庫問題については、「住民の理解を得ながら進めたいという考えは変わらない」と説明。消防車庫は「断念しているが、了解を取って進めたいという考え方はかわりません。ただ強引にするのは町政の進め方としてはしたくないと思っていました」と述べた。志原地区の津波避難タワーについては「場所がなかなか難しいと思っていました。幾つか模索しましたが、適地がなく、現在に至っています。引き続き住民と話し合いを重ねていきたい」とした。
後継者については「指名する考えはない」と明言。その上で、「後期基本計画がスタートした年度。計画を着実に実行していただける方が望ましい」と述べ、今後立候補予定者の動向を見極めたい考えを示した。
なお、この日、大畑町長は記者会見に先立ち、町議会全員協議会終了後、議員に対して不出馬を報告した。

