初心を忘れず成長を 自衛隊入隊予定 熊野市、紀宝町で激励会

 自衛隊三重地方協力本部熊野地域事務所(松谷実所長)は3日、紀宝町役場と熊野市文化交流センターでそれぞれ入隊予定者激励会を開催。紀宝町では山門琉希さん(18)、熊野市では田野公大さん(18)と山路いずみさん(18)を首長らが激励した。

 山門さんは矢渕中、木本高校出身。様々な社会情勢において災害派遣など有事の際に大切な人を守れる力を身に着けたいと入隊を希望した。11年前の紀伊半島大水害の記憶も残っており、救援に駆け付けた自衛隊の姿もおぼろげながら覚えているという。今月28日から陸上自衛隊久居駐屯地(津市)に入隊予定。

 小学校から高校までソフトテニスを続けており体力も十分な山門さんは「災害現場での活動も考えられ、家族からは心配されましたが、最終的には後押ししてくれました。今までお世話になった人たちへの感謝を忘れず、日々成長して周りから信頼される自衛官になれたら」と抱負を語った。

 激励会では西田健町長や募集相談員の田尾友児さん、石本慶紀さんに入隊を報告。西田町長は「4月から18歳からが成人となり、社会的にも自覚が出てくるのではないかと思います。自衛隊に入隊され、国民のために力になりたいという思いに感謝し、敬意を表します」と言葉を送り、厳しい訓練を乗り越え日本の将来を担う人材への成長に期待を寄せた。

 一方、熊野市の激励会には河上敢二市長と榎本正一熊野防衛協会長、自衛隊協力会紀友会の中村隆洋会長が出席。河上市長が「難関の試験を突破して自衛隊へのご入隊おめでとう。日本の平和と安全を守るために活躍してもらえるのは熊野市としても嬉しいこと。熊野市のような雨が多く、地震が起こるかもしれない地域にとって、災害発生時の救命活動や応急復旧活動はなくてはならないもの。自衛隊は厳しいという思いはあるかもしれないが、自衛隊だけでなく違う道を選んだとしても厳しいことは必ずあるので、初心を忘れずしっかり頑張って下さい」と激励。榎本会長が記念品を手渡し、中村会長も激励の言葉を送った。

 2人は現在休校となっている神上小学校の同級生。いずれも陸上自衛隊大津駐屯地に入隊する。一般曹候補生として入隊する田野さんは、神上中、木本高と進み、父親が元自衛官という縁もあって志願したとのことで「不安なこともありますが、色んな人と仲良くなり、一生懸命頑張りたい」と抱負。自衛官候補生として入隊する山路さんは木本中、亀山高と柔道ひと筋。兄も海上自衛官として活躍しており「3ヵ月の厳しい教育を乗り越え、立派な自衛官になれるよう頑張ります」と抱負を語った。

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