アンケート調査を実施 熊野市学校配置検討委員会で協議

 熊野市教育委員会は25日、市文化交流センターで令和8年度第2回市立学校適正配置検討委員会(榎本和能委員長)を開き、児童生徒や保護者らを対象に実施するアンケート案や、市立学校の適正配置の考え方について協議した。

 同委員会は学識経験者や保護者、学校関係者ら12人で構成。少子化や地域特性を踏まえ、教育環境の充実と効率的な学校運営の両立を図るため設置され、今年度は計6回の会合を予定。来年3月の答申を目指している。

 倉本勝也教育長は「出生数の減少は熊野市だけでなく多くの自治体が直面する課題。児童生徒数が減少する中でも、教育環境の整備だけでなく教育内容の充実にも努めなければならない」とアンケート内容などについて幅広い意見を求めた。榎本委員長は「さまざまな立場の人から意見を聞くアンケートと、適正配置の方向性について議論を深めていただきたい」と呼びかけた。

 まず事務局が前回会議の内容の確認や、小学4~6年生と中学生、保護者、教職員、学校運営協議会委員を対象に実施するアンケート案を説明。QRコードによるウェブ回答を基本とし、希望者には紙での回答にも対応する。

 アンケート案を巡っては、委員から「統合を前提としているように受け止められかねない」との意見が上がった。小規模校の課題だけでなく、小規模校の良さや大規模校への不安なども尋ね、子どもや保護者の率直な思いを引き出せる内容にすべきとの指摘が続いた。また、表現を子どもにも分かりやすい言葉に改めるべきとの意見もあり、事務局は設問を見直す考えを示した。

 また「小さな学校だから移住を決めた家庭もある」「学校をなくすことだけでなく、ICTを活用した学校間交流や複数校での合同活動など、地域の学校を生かす方法も考えるべき」「子どもの気持ちを最優先に考えてほしい」「学校の将来が見えないことを不安に感じ、早く方向性を示してほしいと考える保護者もいる」「通学距離が長くなることや低学年児童のスクールバス通学には心配もある」など、学校規模だけでは測れない地域の魅力や教育環境の価値を重視する声も。榎本委員長は「より幅広い意見を吸い上げられるアンケートとなるよう事務局で修正を進めてほしい」とまとめた。

 適正配置の考え方を巡る意見交換では、「熊野市独自の基準をつくることが重要」「大規模校と小規模校の双方を選択できる仕組みを残すことも検討すべき」「小中併設校や学校間連携など、地域の実情に応じた方法も考えられる」など、さまざまな提案が出された。急速に進む児童数減少への危機感も共有され、「欠学年が生じる学校も出てきており、議論を先送りできない」との認識で一致した。

 榎本委員長は「まずは市全体として、どのような状況になれば学校の存続が難しいと判断するのかという基準を整理することが重要。その上で地域の意見やアンケート結果を踏まえ、具体的な学校のあり方を議論していきたい」と総括した。

 市教委によると、市内小学校は最大規模の金山小でも令和8年度の198人から14年度には114人まで減少する見込み。多くの学校で欠学年や一人学級、複式学級の常態化が予測されている。中学校でも木本、有馬両校でクラス替えができない規模となり、入鹿中では令和10年度以降、1学年最大3人となる見込みという。

 第3回委員会は8月下旬に開催予定。今後のスケジュールは第3回でアンケート結果を報告。4回委員会(10月)で適正配置基準と具体的な適正配置を検討と学校運営協議会からの協議結果報告。第5回(12月)で答申案の骨子を検討。第6回(2月)で中間答申の確認・承認を予定している。

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