歌うように演奏を 熊野市4小学校リコーダーで特別授業

 熊野市金山小学校(池下浩人校長)で11日、全日本リコーダー教育研究会顧問・日置美知代さんによるリコーダー導入指導授業が行われ、3年生がきれいな音を出す姿勢や方法を楽しく学んだ。

 日置さんは桑名市在住の元学校教諭。初任地が尾鷲市北輪内中学校。その後は桑名市の小学校に配属され、退職するまで小学校音楽専科の教諭として子どもたちに合唱や楽器を指導してきた。今回、岡田文化財団の助成を受け、熊野市内4校で3年生からスタートするリコーダーの導入指導授業を行った。

 授業はリコーダーに「ゆびかけ」を付ける場所の指導から始まった。豊富な経験からくる語り口で、あっという間に子どもたちの心を掴んだ日置さん。リコーダーの穴の数や音が出る場所などのクイズを交えながら、仕組みを説明していった。

 日置さんは「シ」の音階一つで救急車のサイレンや、おばけの登場シーンなどが演奏できることも紹介。「脇の下に卵を、手はうずらの卵を持つようにフワっとさせて。楽器は常に右手が下に来ます」などとリコーダーを吹くための正しい姿勢を指導。「リコーダーは吹くのではなく、歌うもの」と話し、基本となるシの音で「トゥ、トゥトゥー」と歌うように音を鳴らす方法を教えた。

 12日には木本、井戸、有馬小学校でもそれぞれ3年生を対象に日置さんのリコーダー導入指導授業が行われた。児童たちは楽しい授業を通じてリコーダーや楽器への興味を深めた。見学する若手教員らも今後の授業の参考にしようと真剣な眼差しを見せていた。

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