地域実情に応じた避難所 飛鳥中飛鳥小運営マニュアル作り始まる

 熊野市飛鳥町の飛鳥中学校と飛鳥小学校で17日、それぞれ避難所運営ワークショップがあった。飛鳥中では小阪地区、飛鳥小では佐渡、神山、野口地区の住民が計3回のワークショップを通じ、地域実情に応じた避難所運営を考えていく。

 災害発生時に地域住民による円滑な避難所運営ができるよう、地域の実情と特性に応じた避難所運営マニュアルを作成する取り組み。

 飛鳥中では約20人が参加。桑原正則小阪区長が協力を呼びかけ挨拶。市防災対策推進課の小山宗宏課長が「災害時の避難所は避難生活をする人の拠り所で、車中泊など不便な生活を送る人の生活の拠点にもなります。できるだけ不便のない生活が出来るようマニュアルを作り、災害に備えて」と話した。

 また、飛鳥小では約40人が集まった。それぞれの会場では防災講演会が行われ、三重大学大学院工学研究科の川口淳教授が「南海トラフ地震に備える~生きのこり、生きのびて、もとに戻して、次につなげるために~」をテーマに災害時の備えや心構えを伝えた。

 川口教授はこれまで発生した大地震の教訓などを解説。昨年1月1日に発生した能登半島地震かららは耐震化や液状化対策の必要性を語った。避難所運営の課題となる不公平感の緩和なども語り、避難所生活では全員でルールや情報を共有できる工夫などをアドバイスした。

 この後、参加者は災害時に避難所となる校舎内を見学。実際に災害が発生した場合の使い勝手なども考えながら取り組んだ。

 第2回ワークショップでは図上訓練により避難所運営シミュレーション、避難所ルール、班の役割、第3回では実動訓練を実施し、避難所運営マニュアル作成を目指す。

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