先進不妊治療助成を創設 三重県 観光支援のキャンペーンも

 三重県の一見勝之知事は13日に定例記者会見を行い、公的保険適用外となっている先進的な不妊治療の新たな特定不妊治療費(先進医療)助成制度創設や、新型コロナウイルス感染症の影響で売上が落ち込んだ観光事業者支援の取り組みを発表した。

 不妊治療の助成制度は、4月から体外受精や人工授精など不妊治療の多くが自己負担3割の保険適用となった。一方、受精卵を培養器に入れ観察する「タイムラプス」などの先進医療は保険適応外となり、自己負担が増える可能性があるという。

 県では2006年度からタイムラプスなど先進医療7種類を含めた特定不妊治療を助成対象にしている。今回、国の助成制度で保険適用外となった先進医療7種類に対しても、県独自の制度を創設し、これまでと同水準の支援を維持する。

 新制度の助成対象は、国が先進医療として認めたPICSI、タイムラプス、EMMA/ALICE、SEET法、ERA、IMSI、子宮内膜スクラッチの全7種類。治療費の7割を上限5万円で助成する。

 第二子以降の不妊治療に対する県独自の助成も引き続き実施。保険診療を上限回数まで実施後、通算8回目までの治療費を助成する。

 新たな特定不妊治療費(先進医療)助成制度は▽治療開始時点で法律上の夫婦又は事実婚の夫婦であること▽夫婦どちらか一方又は双方が三重県内に住所を有していること▽治療開始時の妻の年齢が43歳未満であること▽指定医療機関で特定不妊治療を保険診療で受けたこと―が要件。いずれの助成も4月1日以降の治療に適用する。

 県では「県民が受けられる不妊治療の水準を維持したい」とし、一見知事は「子どもが欲しくて苦しんでいる方に寄り添って対応したい」と述べた。

 また、県では新型コロナウイルス感染症の影響で売上が落ち込んだ観光事業者支援として、15日から遊び体験キャンペーン「みえのあそキャン22」と、「みんなで応援!みえで使って、もらってキャンペーン!」を実施する。

 「みえのあそキャン22」は予約サイト「アソビュー!」にある県内の遊び体験314プランを、通常の半額で利用できるクーポン券を配布。みえ応援ポケモン「ミジュマル」とコラボしたプレゼントキャンペーンも行う。期間は6月12日まで。

 「みんなで応援!みえで使って、もらってキャンペーン!」は県内観光地の土産物店、観光施設、体験施設等の参画店舗や、タクシー、レンタカーの利用で、5月31日までに3千円(税込)以上消費して応募した人を対象に、抽選で500人に三重県内の旅行で利用可能な旅行券や、三重県の特産品をプレゼントする。

 一見知事は「屋外の体験なら感染の可能性が低い。経済社会活動を再開させて貰う必要があり、感染対策をしっかりして利用してほしい」と呼びかけた。

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