クマ対策にも理解深め 熊野署と紀宝署山岳警備隊が合同登山訓練

 熊野警察署と紀宝警察署の山岳警備隊による合同の登山訓練が11日、熊野市金山町の長尾山無線中継所などで行われ、両署の山岳警備隊及び第二機動隊員約20人が参加。山岳救助技術の向上とクマ対策への理解を深めた。

 熊野署によると両署にはそれぞれ山岳警備隊が設置されており、山岳遭難が発生した場合に遭難者を早期に救助するためには隊員の技術向上が不可欠なことから、今回の合同訓練に至った。また、この地域ではクマの目撃情報も多いことから、合わせてクマと遭遇した場合の対応についても知識を習得した。

 訓練は三重県警察本部地域課山岳警備係の國本康仁巡査部長が講師となり、まずは熊野少年自然の家で山岳警備の基本や登山アプリの活用などについて説明。國本巡査部長は「遭難した場合の捜索には位置情報の把握が大切で、いかに聞き出すか。しかし、高齢者の場合などスマホの使い方を理解できていない場合もあり、遭難者から聞き出した情報とアプリでの位置情報を照らし合わせながら効果的に捜索を」などと助言した。

 また、近年増加しているクマについて「我々が携帯する小さい拳銃ではクマには効かない。ダメージを与えず、反撃の機会を与えることになる。クマと出会わないことを大前提とし、防御すること。クマスプレーも目、鼻、口に当てないと効かない。逃げる際の盾とするイメージで噴射を」と語り、模擬スプレーで実演した。

 隊員らはこの後、長尾山無線中継所へ向けて出発。熊野署の長井健滋署長も同行して登山道を把握しつつ、山岳救助に関する知識と体力の向上に取り組んだ。また、署通信室との無線通話テストも実施した。

 熊野署によると県内での山岳遭難の発生件数は11月末現在74件(88人)発生し、10人が死亡。熊野署管内では発生がなく、紀宝署管内では1件(2人)発生しており「登山等では山に入られる際は、自身の体力や経験に合わせた無理のない安全な登山計画を立てるとともに、クマの目撃情報のある山には登らないよう注意を」と呼びかけている。

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