熊野市新鹿町の一般国道311号新鹿神トンネル(仮称)の安全祈願祭が4月28日に行われ、開通に向けて大きな一歩を踏み出した。令和10年2月の完成を目指す。
一般国道311号の整備事業の一環。工区は新鹿町の湊川橋から100㍍ほど遊木町側に進んだ場所から、遊木トンネル手前の二車線箇所付近までの560㍍で、トンネル部分は493㍍。令和2年度に設計着手。全体事業費は約28億円。完成すれば、対面通行ができない海岸沿いの狭隘区間が一部解消され、利便性や救急医療面などでの成果が期待されている。
安全祈願祭は工事施工会社の日本土建・井本・宝龍特定建設工事共同企業体が主催。三重県熊野建設事務所の高波瀬吉弘所長、熊野市の河上敢二市長、濱重明議長、谷川孝栄、藤根正典、東豊各県議、城平一彦市消防長、松野賢司熊野署長、内田正明新鹿区長、畑中伉遊木区長、川村政嗣甫母区長らが出席。徳司神社の松本欣士宮司により神事が執り行われた。祝詞に続き、高波瀬所長や河上市長、日本土建の田村頼一代表取締役社長、井本組の井本伊織同、宝龍建設の山舗徹哉代表取締役が鍬入れなどの地鎮行事で安全を祈願した。
安全祈願祭のあと、発注者を代表し高波瀬所長が挨拶。大規模災害への備えとして、同路線が緊急輸送道路に位置付けられていることに触れ「改良により災害時の機能強化や救急医療の迅速化が期待される」と述べた。また、観光地へのアクセス向上による地域活性化にも期待を寄せ、「関係機関と連携し、安全第一で工事を進めたい」と語った。
地元の河上市長は「安全祈願祭の挙行は地元にとって大きな喜び」と述べ、同区間が過去に崩落が発生した危険箇所であり、市街地と周辺地域を結ぶ「命の道」であると強調。「長年の悲願であったトンネル整備が実現することに感謝したい」とし、一日も早い完成と安全な施工を求めた。また、未整備区間の解消に向けた継続的な支援を呼びかけた。
最後は施工を担う共同企業体を代表し田村社長が「地域にとって長年待ち望まれてきた事業に携われることを光栄に思います」と話し、工事期間中の騒音や振動などへの理解と協力を要請。「安全第一を徹底し、地元に配慮しながら工事を進めたい」と決意を示した。工事は約2年間を予定し、令和9年3月ごろの貫通、同10年2月の完成を目指す。

