少子化が進む熊野市で、将来の学校配置をどうするか―。熊野市教育委員会は27日、市文化交流センターで第4回熊野市立学校適正配置検討委員会を開き、学校統合の検討を始める市独自の判断基準などを盛り込んだ学校適正配置方針案を基本的に了承した。市内6小中学校が基準に該当することが示され、木本小学校と井戸小学校の統合や、山間部、海岸部の学校の在り方について具体的な議論が交わされた。
冒頭、倉本勝也教育長は、令和7年の市内出生数が42人にとどまった現状に触れ、将来にわたって望ましい教育環境を確保する必要性を強調。学校規模だけでなく、通学の安全や地域の実情にも配慮し、保護者や地域住民の理解と協力を得ながら進める重要性を訴えた。榎本和能委員長は、学校には知識の習得に加え、人格形成や社会性を育む役割があると指摘し「子どもたちにとってワクワク、ドキドキする学校配置を考えていきたい」と呼びかけた。会議では、6月から9月にかけて各学校運営協議会で出された意見を報告した後、適正配置方針案を協議した。
方針案では、文部科学省が示す学校規模の目安を踏まえ、市独自の統合検討基準として▽児童生徒が在籍しない「欠員学年」が2学年以上生じる場合▽1学年の児童生徒数が3人未満となり多様な意見に触れることが困難になる場合―の2項目を設定。協議会で承認した。
事務局によると、欠員学年の基準には木本小学校が該当。1学年3人未満の基準には新鹿小、五郷小、飛鳥小、入鹿小、入鹿中学校が該当し、計6校が統合検討の対象となる。ただし、基準への該当が直ちに統合を意味するものではなく、地域性や通学環境、必要な条件整備を踏まえて段階的に検討する方針。
将来的な学校配置については、市内に小学校2校、中学校2校以上を存続させることを目安とし、児童生徒の選択肢を確保する考えを提示。存続校のうち1校については、不登校など多様な事情を抱える児童生徒にも対応できる小規模校として活用する可能性を盛り込んだ。
通学距離は徒歩や自転車の場合、小学校4㌔、中学校6㌔以内を目安とし、スクールバスなどを利用する場合も片道1時間以内を基準とする。津波や土砂災害への安全対策、小中一貫教育、地域文化の継承、統合後の学校跡地の活用なども検討事項に位置付けた。

