地域医療の進展に意欲 三重大医学部宮崎洸匡さんを任命 紀宝町公認「みらいドクター」

 紀宝町は1日、町地域医療研修センター(森本真之助センター長・相野谷診療所医師)で地域医療実習を行った三重大学医学部医学科5年生の宮﨑洸匠さんを町公認「みらいドクター」に任命。宮﨑さんは西田健町長から認定書を受け取り、地域医療の進展に意欲を燃やした。

 『無限の〝楽しい〟を育む学びの台所』と銘打った町地域医療研修センター「KITCHEN(キッチン)」は令和4年10月に相野谷診療所に設置された。「地域医療を学べるまち紀宝町」をスローガンに医学生や研修医の地域医療研修を受け入れ、地域医療にかかる講演会や研修会、町民への地域医療に関する学びの普及を通して、町全体で地域医療と地域包括ケアシステムを充実させている。

 みらいドクターは、被任命者に町の魅力を広く発信してもらうことで、同センターの認知度を向上し、実習希望者を増加させることを目的に任命している。宮﨑さんは第1号の宇高彩さん(旭川医科大学6年生)に次いで2人目。

 宮﨑さんは昨年夏、相野谷診療所で研修したことがきっかけで地域医療に関心を深めた。研修では「患者・住民の背景を知る」という目標を立て、訪問診療、外来実習、地域保健実習に参加。その際、森本医師から話の仕方である〝BBQ〟(ベーシック・バックグラウンド・クエッショニング)アプローチを教えてもらい、それを実践しながら研修に励んだという。

 大学では12年かけて行う総合診療医養成プログラム「Mie General Practitioner12」に参加。これは①幅広い優れた診療②保健・予防③福祉・介護―といった観点から地域住民の健康と幸福を守る人材を育てる取り組みで、紀宝町では相野谷診療所とくまのなる診療所、御浜町の紀南病院などが協力している。

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