御浜町は26日、昨年度をもって町消防団を退団した9人①元尾呂志分団の山本貴則さん(勤続39年4ヵ月)②元神志山分団長の岡鼻英男さん(33年6ヵ月)③元阿田和分団の上野嘉浩さん(32年9ヵ月)④元阿田和分団の長尾和宏さん(21年)⑤元市木分団班長の更家孝宜さん(20年)⑥元神志山分団の寺西勉さん(18年5ヵ月)⑦元尾呂志分団の大谷則浩さん(17年6ヵ月)⑧元神志山分団の湊賢一郎さん(17年2ヵ月)⑨元尾呂志分団の河股文宏さん(15ヵ月)―に感謝状を贈った。同日、役場で行われた授与式には山本、岡鼻、上野、更家さんが出席。大畑覚町長から感謝状等を受け取り、ねぎらいの言葉を受けた。
これまでの消防団生活で印象に残っていることとして、4人からは寺谷(※)、山地、砂方での火事だけでなく、行方不明者の捜索も挙がった。岡鼻さんは「昔は災害や人探しが頻繁にあったが、最近はなくなってきた。実際の災害の現場に出るのが新人教育になったが、いまは日頃の訓練で行う必要がある」と話した。
今回、感謝状を受け取った9人は15年以上、町の防災減災に尽力。消防団の活動は火災だけでなく災害、行方不明者の捜索など多岐にわたる。大畑町長は町民の生命と財産を守る活動に敬意を表し、「安心安全確保へのご尽力に感謝します。今後も一住民、自主防災組織の一員としてご協力を」と述べた。
※寺谷の火事…平成9年1月19日の昼下がり、1本のポイ捨てタバコが原因で発生。火は乾燥しきった上市木地区の山林をまたたく間に走り抜け、消防署員らが現場に駆けつけた時にはすでに火が山頂に届こうとしていた。延焼箇所が非常に広く、町は町内の全分団に応援を要請、防災ヘリコプターも出動する事態となった。消火活動は翌日の午前1時まで続き、鎮火後も数名の団員が消化器を持って山林を登り、残り火を消してまわった。