第11回「オール熊野フェスタ」が25日、熊野市駅前で開かれた。心配された雨も上がり、子どもからお年寄りまでの約1万2千人(主催者発表)が来場。ステージや物産を楽しみ、660人が一斉にめはり寿しをほうばる新記録も打ち立てた。
熊野市と同フェスティバル実行委員会(小林朋香実行委員長)が主催。「絆・賑わい」をテーマに、市内全域の物産販売や芸能を一堂に集め、地域の住民同士の一体感を深めて、地域の活力再生、市全体の活性化につなげる目的で毎年この時期に開催している。
会場には「オール熊野マルシェ」と題した物産展が並び来場者を歓迎。市内の特産品や飲食物、市と友好都市の奈良県桜井市、広島県熊野町、連携都市の宮崎県日向市からの出店もあった。ボルダリングやシャボン玉アーティストIkkiさん、にいひめちゃんトランポリンなどのコーナーもあり、子どもたちの笑顔が広がった。
東京都の人気イタリア料理店で料理長をしている井上裕基さん(井戸町出身)の出店には昨年同様、開始前から長蛇の列。周辺では「熊野いこらい市」も同時開催され多くの人で賑わった。
M’sの子どもたちのダンスで賑やかにイベントがスタート。オール熊野合唱団やアクティブ体操クラブ、紀州舞踊隊、松原龍宮太鼓、「PHAT DANCE STUDIO」、紀和瀞流太鼓が登場。熊野市出身のミュージシャン・Jaguar―sanこと森山一徳さんも出演しフェスタを盛り上げた。
午後からは河上敢二市長が歓迎挨拶。人口減少が進む中で人と地域をつなぐフェスタの意義を語った。来賓を代表し鈴木英敬衆議院議員が地域の元気を讃え祝辞を述べた。
引き続き、紀の川良子さんや、日向市の「ひょっとこ踊り」がステージを飾った。市民参加型の「みんなで踊ろう!笑顔のフラダンス」「みんなで歌おらい!歌好き全員集合!」「みんなで踊ろう!『APT.』」も盛り上がった。ここで再びM’sがダンス。熊野青藍高校吹奏楽部の演奏が繰り広げられた。
この後、「オールくまの全員でフィナーレ」と銘打って『We Are The World』と『熊野が好き』をみんなで歌い踊った。
恒例となっている熊野の郷土料理「めはり寿し」を来場者が一斉にほうばる「みんなでめはり『新記録に挑戦』」では、これまでの記録650人を上回る660人が参加し、見事、新記録を達成した。
最後は小林実行委員長が「熊野ってすごいなと改めて思いました。住みやすくて、一体になれるいいところ。このイベントがずっと続くことを祈っています」と感謝の挨拶。熊野名物の「もちほり」で締めくくった。