難コースで激しい攻防 ツールド熊野地元住民も声援で後押し

 熊野路の険しい山岳地帯などで体力の限界を競う自転車ロードレース「TOUR de 熊野(ツール・ド・くまの)」=角口賀敏実行委員長=の第2ステージ「熊野山岳コース」が10日、熊野市有馬町の市防災公園を発着点に熊野市と御浜町で開かれた。NPO法人「SPORTS PRODUCE熊野」主催。大会は11日の「太地半島周回コース」でフィナーレを迎え、第3ステージを制したスチュワート・マーク選手(イギリス、ソリューション・テック・ヴィーニ・ファンティーニ)が個人総合優勝。チーム総合成績ではトレンガヌ・サイクリングチームが33時間21分20秒で栄冠を手にした。

 今大会にはマレーシアやイタリア、タイなど海外7チーム、国内では新宮市の株式会社キナンがメインスポンサーのプロチーム「キナンレーシングチーム」やチーム右京など12チームがエントリー。注目選手も多く、8日の「印南かえる橋周回コース」、9日の「古座川清流周回コース」ともハイレベルな戦いが繰り広げられた。

 熊野市、御浜町が舞台となった10日の「熊野山岳コース」は市防災公園でセレモニーが行われ、関美幸三重県南部地域振興局長、大西浩文熊野市副市長や大畑覚御浜町長、萬浪紳語紀宝町副町長、谷川孝栄県議、東豊県議らが選手たちを激励。心配された雨も上がり、選手たちが防災公園からくまのParadise付近の約1・4㌔をパレード走行した。この後、パレードを終えた選手たちが本格的にスタートした。

 選手たちは風伝トンネルから丸山千枚田、西山郵便局、平谷交差点、赤木城駐車場、田平子峠を巡るコースを3周して防災公園へ戻る107・7㌔を力走。アップダウンが激しい屈指の難コースが濡れた路面によってさらに難易度を増すなか、抜きつ抜かれつの激しい攻防を繰り広げ、コース沿いでは多くの地元住民が声援を送り、選手たちを後押ししていた。

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