命守る行動広がる 木本小 児童が防災学習の成果発表

 熊野市木本小学校(川﨑奈保美校長)で24日、防災学習発表会が開かれた。全校生徒がこれまで学んできた地震や津波から自分たちの命を守る学習成果を発表。児童たちの一生懸命で高い防災意識が来場者にも広がっていた。

 木本小学校では東日本大震災以降、地震避難計画を大幅に見直し、少しでも高い場所に逃げる訓練を重ねてきた。最新の防災研究とも照らし合わせ防災学習を継続。昨年12月3日に発生した紀伊水道を震源とするマグニチュード5・4、熊野市などで震度4を観測した地震の際には児童や保育所の園児たちがいち早く避難場所の木本中学校へ逃げるなど意識の高さを見せた。

 防災学習会は授業参観に合わせて実施。会場となった講堂には保護者や木本町自主防災会の会員らが来場した。はじめに児童会の古久保瑚槙さんが「防災学習の成果を発表します。防災について一緒に考えてもらえれば嬉しいです」と挨拶し、児童たちの発表が始まった。

 1・2年生は「わたしたちは、こうします」と題し、教室や校庭、登下校中に地震が発生した場合の対応を披露。机の下やランドセル、ダンゴムシのポーズなどで頭を守り「押さない、走らない、しゃべらない、戻らない、近づかない、泣かない」の「おはしもちな」を守って避難することを元気よく発表した。

 3・4年生は校内の危険な場所を調べた。窓ガラスや揺れで動く可能性のある給食のワゴン、本棚、大きなテレビなどをスライドで紹介。危険な場所を避け高台に逃げる「つなみてんでんこ」の心得を示した。5・6年生は防災劇「もし巨大地震が起きたら」を演じた。児童たちは避難誘導も行い、保護者らも避難の演技に協力した。

 最後に川﨑校長が「子どもたちは自分の命を守る行動が地域の人の命を守ることにもつながると、一生懸命学習しています。今後も防災の連携をお願いします」と話した。訪れた保護者や防災関係者らは、子どもたちの防災意識の高さに感心していた。

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