読書の楽しさ伝えたい 熊野市立図書館 キッズ司書が読み聞かせ練習

 熊野市立図書館(平昭三館長)は13日、キッズ司書養成講座「読み聞かせ講座」を開いた。読書活動や本に関心のある児童が読み聞かせの方法や魅力などを体験した。

 市立図書館では昨年度から独自事業として、子どもたちが図書館の役割や司書の仕事を学び、友だちや家族に本の魅力や読書の楽しさを伝えてもらおうとキッズ司書養成講座を実施。昨年度は5人の児童が修了し、今年度は10人が読書への興味や図書館事業への理解を深めている。

 キッズ司書はこれまでカウンター作業やお話会スペシャル、カバー張り、図書館福袋の選書などに励んできた。今年度最終講座となった13日は読み聞かせについて学んだ。

 市立図書館司書の片受理恵さんが講師となり、キッズ司書たちに「読み聞かせは『本を読んであげる』ではなく『本をお互いに楽しみましょう』というもの」と話した。片受さんは本の持ち方や最初に表紙を見せタイトルや作者の名前も読む、ページをめくる時はなるべく絵を隠さないようにする、読み終わった後は最後にもう一度表紙を見せる―といった読み聞かせの基礎を説明した。

 キッズ司書たちは自分で選んだ本を手に、読み聞かせを練習。片受さんから「緊張すると早口になることが多い。ゆっくり目に大きな声で」などと教わっていた。

 この後、1人ずつ実際に読み聞かせに挑戦。キッズ司書たちは習ったことをしっかり守りながら、のびのびと読み聞かせ。発表が終わると拍手し、「ここはもっと感情を込めたほうが良いかも」「細かい字を見逃さないよう気をつけないといけない」など感想を語り合っていた。

 学校で低学年児童に読み聞かせ活動などを行ったことがあるというキッズ司書もおり「緊張するけど、もっと上手に読み聞かせが出来るようになりたい」と目を輝かせていた。片受さんは「これからも本や図書館に興味を持ってもらえれば」と話していた。3月にはキッズ司書の修了式を予定しているという。

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