みかんを愛する大学生が今年も御浜町へ―。日本初の「みかん」に特化した大学サークル「東大みかん愛好会」のメンバー8人が27日、同町中立の廣田農園を訪れ、収穫期を迎えた極早生温州の収穫を体験した。昨年に続く取り組みで、学生たちは作業に汗を流しながら、年間を通じて多彩な柑橘が実る産地の特徴や魅力に触れた。
同愛好会は国内の柑橘消費量が全盛期だった1970年代と比べて大きく減少していることに危機感を持った東京大学と国際基督教大学のみかん好きが中心となり、2013年に発足。他大学の学生も参加し、関東圏を中心に約300人が所属している。
御浜町との交流は、三重県が実施した「南部の地域課題解決型フィールドワーク」や「御浜町魅力発見ツアー」などをきっかけに始まり、昨年9月にはメンバー5人が廣田農園で極早生温州の収穫や選果、箱詰めを体験。今年は参加者が8人に増えた。
この日は同農園の廣田智勇さんから収穫方法を教わり、色づいた実を一つひとつ丁寧に収穫。作業の合間には実際に味わい、品種や産地による味の違いにも関心を寄せた。
訪れたメンバーの内5人は柑橘に関する知識を持つ「柑橘ソムリエ」の資格を取得。御浜町の極早生について「甘味と酸味のバランスが良い。酸味の入り方がワイルド。甘味の上に酸味が重なり、味の迫力が増す」と、みかん愛好家ならではの感想も聞かれた。
廣田さんは収穫期を迎え人手が必要となる時期だけに学生たちの訪問を歓迎。「収穫期で人手が足りない中、ありがたい。南紀みかんをどんどん知ってもらい、全国に発信できれば」と期待を寄せた。
昨年に続いて訪れ、今回もリーダーを務めた土田崇生さん(4年)は和歌山県出身で、幼い頃からみかんに親しんできたという。「全国には生産量の多い地域はあるが、御浜町は『みえの一番星』や極早生、サマーフレッシュ、マイヤーレモンなど種類が多い産地。独自の柑橘や味を知り、産地の特徴を見つけたい」と意欲を語った。
収穫作業を終えた学生たちは、愛好会の仲間への〝お土産〟にするみかんも自ら収穫。東京に戻った後、今回参加できなかったメンバーにも御浜町のみかんを味わってもらうイベントを開きたいといい、産地で感じた魅力を発信していく考えだ。

