妊産婦や免許ない人対象に 移動支える新たな手段 公共ライドシェア実証紀宝で「かめらいど」スタート

 三重県が事業主体、紀宝町が運行主体となる公共ライドシェアみえモデル実証事業、紀宝町「かめらいど」の実証運行出発式が26日、同町役場で開かれた。三重県の後田和也副知事、紀宝町の向井美樹也町長、藤根正典県議、谷川孝栄県議をはじめ、国土交通省の関係者ら来賓が出席。安全運行と実証成功を祈願するテープカットの後、関係者に見送られながらタクシー事業者と共に実証運行車が出発した。

 妊産婦の通院や車を運転できない住民の移動を支える新たな取り組みで、公共ライドシェアはバスやタクシー事業だけでは輸送手段の確保が難しい地域で、市町村やNPO法人などが自家用車を使って有償で提供する運送サービス。県は特に妊産婦の通院に課題が顕在化している紀宝町と名張市を実証地域に選び、国土交通省の「交通空白」解消等リ・デザイン全面展開プロジェクトの採択を受けて事業を進めている。

 みえモデルの特徴は既存の交通事業者と共存可能な公共ライドシェアモデルの構築に向けて「タクシー優先配車」と「利用料金の低減」を組み合わせた新たなモデルの実証を行うもの。料金はタクシー運賃と同額。利用者には1枚500円分の利用券が最大24枚用意され、タクシー、公共ライドシェアのどちらを利用した場合でも使用できる。

 出発式では後田副知事が「県民の方の不満が高いのは移動手段と交通の利便性。しかし人口減少に伴う利用者の減少やドライバーの確保など難しい面もあり、この事業が利用者に喜ばれれば県内に横展開したいと考えている。人口減少下における公共交通の新しいあり方として形になっていくことを期待したい」とあいさつ。向井町長は移動手段支援が喫緊の課題とし「今回の実証事業を通じて、実際の利用状況や利用される皆さまの声、運行上の課題などをしっかりと検証し、今後の町における地域公共交通の在り方を考える貴重な機会にしたい。多くの皆さまに利用していただきたい」と述べた。

 来賓の星明彦国交省総合政策局公共交通部門モビリティサービス推進課長、藤根県議が祝辞を述べ、実証の成功を願ってテープカット。関係者の拍手の中「かめらいど」の実証運行車が出発した。

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