テープカットで祝意に満つ 森林を守る拠点に 三重くまの森林組合新事務所の開所式

 紀宝熊野道路の南進に伴う移転で熊野市久生屋町の東紀州防災拠点近くに建設した「三重くまの森林組合」新事務所の開所式が20日に開かれ、藤根正典県議や大西浩文熊野市副市長、東地正登御浜町副町長、萬浪紳語紀宝町副町長、熊野農林事務所の三浪正人所長、県内各森林組合の組合長ら来賓と関係者ら約50人が出席。テープカットし、完成を祝った。

 施設は約4万㌶の広大な森林を管理する森林組合の業務拠点として、日々の事務作業や現場対応を円滑に行い、組合員、関係機関との情報共有を目的とする。敷地面積6341・78平方㍍。鉄骨構造で事務所棟の床面積は571・25平成㍍。大研修室、事務室、応接室、給湯室、書庫室、男女各更衣室と化粧室などを整備。バリアフリー構造となっており、安心して利用できる。大研修室は総代会、研修会、説明会、環境学習などで活用し、80人ほど収容できる。シャワー室など備えた417・60平方㍍の倉庫棟も設置した。

 開所式には関係者ら約50人が出席した。あいさつに立った坪井正登代表理事組合長は、新事務所建設に尽力しながら完成を目にすることなく逝去した前貞憲・前組合長を追悼。

関係者に感謝の言葉を述べ「林業界、森林組合を取り巻く環境は依然として課題の多い状況にあるが、新しい施設を拠点として、林業人としての誇りと自信を持ち、職務に積極的に取り組むことで、林業の活性化、豊かな森林を未来へ引き継いでいけると信じています」とあいさつした。

 来賓の藤根県議は「これからも新事務所を活用し、地域の森林整備を。林業は地域を支える大切な産業であり、森林組合の果たす役割は重要。ますます森林整備が進むことを願っています」と祝辞。熊野市の大西副市長は河上敢二市長のメッセージを代読した。県森林組合連合会の玉串憲一代表理事副会長は「新事務所が働きやすい環境となり、交流連携の拠点として発展することを願っています」と述べた。

 その後、坪井組合長が設計を担当した株式会社ARTS、建築施工の株式会社榎本工務店に木製の感謝状を贈呈。坪井組合長や各市町の副市長と副町長らがテープカットし、祝意のなかで事務所内の見学も行った。

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