平田さんも惜別の言葉 阪神談義や思い出話に花 1月で解散熊虎会が年末懇親会

 この地方の阪神タイガースファンでつくる熊虎会(山中富行会長)は10日夜、熊野市井戸町のみどりやで年末懇親会を開催。熊虎会は来年1月31日での解散が決まっており、ゲストの平田勝男二軍監督、前川右京選手、元阪神の杉山直久さんとともに来場した約80人が数多くの思い出を振り返りながら、交流を楽しんだ。

 同会はタイガースが初の日本一を勝ち取った昭和60年7月21日、初代会長の大崎実吉さんと、中田剛、中日裏勉さんの3人を発起人に、熊野市・南牟婁郡の熱烈虎ファン28人で設立。県下4番目となる阪神タイガース後援会の誕生は虎ファンの心に響き、設立から翌年には会員数が130人に急増するなど、交流の輪を広げてきた。応援バスツアーや現役選手たちを招いての少年野球教室・懇親会を重ね、懇親会にはミスタータイガースの掛布雅之さんから始まり、平成9年からは当時守備コーチだった平田勝男さん(現2軍監督)との親交が深まった人脈で新庄剛志、井川慶、赤星憲広、藤川球児さんらそうそうたるメンバーが熊野を訪問している。

 懇親会では元会長で顧問を務める福村誠さんが、会の立ち上げから40年の歴史を振り返り、会員はじめ懇親会への選手招待に大きな力となった平田さん、友好団体に改めて感謝の言葉。「亡き大崎さんが初代会長を務められ、1985年の日本一から今年のリーグ優勝まで続けてこられたことに心からお礼申し上げます」と挨拶した。

 拍手に迎えられた平田さんは「40年間の幕を閉じるのは寂しい。大崎会長始め、役員の皆さん本当にお疲れ様でした。この会への思い入れは非常に強いものがあり残念ですが、今日は一緒に楽しみましょう」とユーモアを交えて挨拶。前川選手は「三重県出身ですが熊野市は初めて。とてもいい景色の中過ごさせていただいてます」と述べた。

 引き続き祝宴へと移り、会員同士がタイガース談義や思い出話に花を咲かせながら、大いに交流。六甲おろしの斉唱や平田さんからの来季へ向けての抱負などもあり、変わらぬ応援を誓い合っていた。

 最後に山中会長が初代会長の大崎さん、現顧問の福村さんの尽力に改めて感謝を述べ「会員数の減少など諸般の事情が重なり、苦渋の決断をせざるを得ない状況となりました。今年のタイガースは圧倒的な強さで優勝を果たすことが出来、会としても有終の美を飾ることとなりました。会員の皆様と喜びを分かち合いながら長きにわたる活動を締めくくれることを誇りに思います」と述べた。

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