熊野市は8日、市役所庁議室で海外派遣児童の激励会を実施。25人の応募がある中、抽選で幸運を射止めた児童が河上敢二市長らに抱負を語った。
市ではイタリア・ソレント市と姉妹都市提携を結んでおり、海外での生活を通じて豊かな国際感覚を身に付けてもらおうと、毎年、児童たちを派遣している。令和2年から令和4年まではコロナ禍で中止となったが、令和5年度から復活した。
今年の海外研修生は佐々木理奈(新鹿小)、山本千晴(井戸小)、濱田唯人(有馬小)、下和田綸(金山小)、表璃空さん(同)の5人。14日に熊野市を出発し、ホームステイをしながらローマやソレント、ナポリなどを見学。現地では学校での交流やピザ作り体験などもあり、21日に帰国する予定。
激励会には河上市長や倉本勝也教育長、イタリア語を指導した中尾春花さん、海外派遣児童と保護者らが出席。河上市長は「皆さんは多くの希望者の中から選ばれました。イタリアでは食べ物や言葉、生活などたくさんの日本との違いを経験し、帰国後はできるだけ自分の言葉で、多くの人に経験を伝えて下さい。また、イタリアは子どもに対して非常に親切な国。臆せず、勇気をもって話しかけて下さい」と激励し、倉本教育長も「現地では意思表示をはっきりすることを心がけてください。また、出発まであと少しですので、風邪などひかないようしっかり健康管理して下さい。笑顔で出発し、笑顔で帰ってきてくれることを願っています」と述べた。
児童たちは練習してきたイタリア語で自己紹介し、「本場のピザやパスタを食べてみたい」「コロッセオやトレビの泉が楽しみ」「日本との文化の違いを知りたい」など、現地での生活に期待を膨らませた。農水省時代にイタリアで3年間を過ごした河上市長は、イタリアでの生活や文化などについてアドバイス。保護者らにも安心を与えていた。

