ソフトボールの聖地・熊野で シドニー五輪銀メダリスト田本博子さん迎え 高校女子14チームが汗

 ソフトボールの聖地・熊野を舞台に、全国から集まった高校女子ソフトボール14チームが交流試合を行う「女子ジャンプ・アップ・ソフトボール2021」が6日(金)まで、熊野市有馬町の山崎運動公園(くまのスタジアム・健康運動広場)と市総合グラウンド(陸上競技場)で開催中。チームの飛躍を目指し、熱戦が繰り広げられている。4日は2000年シドニー五輪銀メダリストの田本博子さん(外野手)を特別講師に迎えた技術講習会が開催され、外野を守っている選手たちが世界最高峰の舞台を経験したトップアスリートからアドバイスを受けた。練習後は銀メダルを披露するサプライズもあり、選手たちは目を輝かせていた。

 平成元年以降、毎年正月に開催している「熊野ソフトボールキャンプ」を代表に、熊野には初心者からベテランまでのソフトボール愛好家が訪れている。7月27日の東京五輪ソフトボール種目で金メダルを獲得した上野由岐子選手や藤田倭選手をはじめ、代表メンバーのほぼ全員が熊野を訪れたことがあり、世界に通ずる高度なテクニックを習得している。田本さんは恩師である講師の渡辺祐司さん(京都西山高校ソフトボール部チームリーダー)からの誘いで来熊。選手として銀メダル、コーチとして金メダル(北京五輪)をチームにもたらした経験を高校生に伝授した。

 今回、地元から三重、伊勢学園、津商業、津東、鈴鹿、四日市商業の6チーム、県外からは豊川(愛知)、岡崎学園(同)、光ヶ丘(同)、岐阜女子(岐阜)、四條畷(大阪)、京都西山(京都)、京都成章(同)、水口(滋賀)の8チームから約250人が参加。いずれもインターハイ出場や準優勝など大会で好成績をおさめている強豪校で、4球場で約50試合を消化する。

 技術講習会では、田本さんが外野を守る選手たちへフライ、ゴロの捕球の仕方やスローイングのフォーム、カットプレーのコツなどを指導。「送球は、正しく、早く、正確に」「ボールを取って終わりじゃない。そこから先のプレーにも集中して」「上手くいった、いかなかった時に〝なぜそうなったか〟を考えるのが大切。〝こういうやり方だったら上手くいくんじゃないか〟と考えて実践してみることで成長できる可能性がある。全ては自分の受け取り方次第」など、心技体全てにおいて選手がより上達できる可能性を導き出した。

 今回の交流試合には、御浜中学校出身の大田結月さん(三重高1年)も参加。田本さんの銀メダルを見せてもらい、「メダルの重みを感じて凄かったです」と笑顔。今後の目標を「インターハイに出てチームのみんなで勝つことです」と語った。

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