熊野から繋がる高規格道路 尾鷲南‐北IC間が開通 29日(日)午後3時供用開始

 熊野尾鷲道路(Ⅱ期)の尾鷲北インターチェンジ(IC)~尾鷲南IC間が29日(日)午後3時から、いよいよ供用開始を迎える。国土交通省中部地方整備局紀勢国道事務所では、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から予定していた開通式典を中止とするが、開通時刻は予定通りとした。

 熊野尾鷲道路(Ⅱ期)は尾鷲市坂場西町(尾鷲北IC)から同市南浦(尾鷲南IC)の5・4㌔を結ぶ自動車専用道路で、平成24年度に新規着手した。近畿自動車道紀勢線の一部として、南海トラフ巨大地震時における広域防災に資する高規格道路。同区間の開通により、熊野大泊ICから都市部へは全て高規格道路で繋がるようになる。

 整備効果として、尾鷲市の津波浸水想定区域を回避するとともに、直轄道路のダブルネットワーク化により災害時における安全性・信頼性を確保。紀南病院から伊勢赤十字病院への搬送時間が5分短縮される。信号交差点が連続する尾鷲市街地を迂回することで搬送時の揺れが軽減することから、救急医療活動への支援も。開通により、都市部からの観光客増加や熊野古道など地域の観光資源の活用も期待されている。

 なお、尾鷲北・南両ICともにハーフICとし、尾鷲南ICでは熊野市方面からのオフランプ(出口)と、尾鷲市内から熊野市方面へのオンランプ(入口)に。尾鷲北ICは松阪市方面からのオフランプ(出口)と、尾鷲市内から松阪市方面へのオンランプ(入口)になるので注意が必要となる。

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