向井弘晏さん文化功労賞 三重県黒瀧一輝さんも奨励賞

 三重県は第25回三重県文化賞受賞者を発表した。東紀州地域からは学術分野で熊野市の向井弘晏さん(84)が文化功労賞、その他分野で同市の黒瀧一輝さん(43)が文化新人賞に輝いた。

 文化賞は三重県の文化振興に貢献し、優れた活動や功績のある個人・団体を讃える顕彰制度。優れた活動や功績を広く県民に知ってもらい、より高い自己研鑽に努めてもらう目標となるよう設けている。

 向井さんは大泊町出身。平成10年にNTTを退職し、郷土史の研究に没頭。これまで熊野市文化財専門委員、みえ熊野学研究会運営委員、三重県文化財保護指導員、熊野古道伊勢路語り部、熊野古文書同好会長などを務めてきた。

 フィールドワークを重視し、熊野古道観音道の保全活動などにも尽力。初観音ウォークも主宰を続けた。同町の若山家に埋もれていた善根宿の納札を発掘し世に出した。熊野古道巡礼者の聖地巡礼の様子や街道文化などが記された納札は2012年3月9日に三重県の指定有形民俗文化財に指定された。

 地域の庚申様や地蔵、古文書などの調査も続けている向井さん。今回、地域文化財の調査研究(フィールドワーク)、地域の古文書解読分析が高く評価され、文化功労賞の栄誉に輝いた。栄誉ある受賞に向井さんは観音道での作業などを思い起こし「私一人ではなく、全ての協力して頂いた皆さんのお陰です」と話した。

 文化奨励賞の黒瀧さんは学童保育などを運営するNPO法人「あそぼらいつ」の理事長。子どもたちの安全安心を守るだけでなく、豊かな育ちを目的に、子ども文化・芸術体験事業を展開。リトルファーマーズ農業では命との関わりや自然体験などにも取り組み、子どもたちへの文化活動を広げている。

 表彰式は5月31日(日)午前10時から、津市の三重県総合文化センターで開かれる。

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