御浜町阿田和中学校出身で、県立相可高校食物調理科3年の宇井真優君が、「料理の甲子園」とも称される第26回シーフード料理コンクールで、全国漁業協同組合連合会会長賞に輝いた。三重県産魚介藻類の持ち味を生かした「タコとひじきの揚げ真蒸風」は完成度の高い一品として高く評価。相可高校調理部の引退を控え、有終の美を飾った。
宇井君は阿田和に住む誠一郎さん・まどかさん夫妻の長男。料理人になる夢を抱き、相可高校食物調理科に進学。調理クラブに所属し、1年生の頃からその才能を発揮してきた。同コンクールでは1年生時にも全国漁連会長賞を受賞しており、これまでには「全日本高校生WASHOKUグランプリ2025」でのグランプリ獲得など、数々の栄誉を手にしている。
シーフード料理コンクールは、JF全漁連(全国漁業協同組合連合会)が主催。「魚活チャレンジ部門」に532点、「プロを目指す学生部門」に1188点、計1720点の応募が寄せられた。審査は服部栄養料理研究会会長の服部津貴子さんやタレントのさかなクンらが行い、アイデア性や普及性、調理手順、盛り付け、味などを総合的に評価。その結果、宇井君の作品が「プロを目指す学生部門」で全国漁業協同組合連合会会長賞に選ばれた。
宇井君は卒業後、東京都港区赤坂の懐石料理店「赤坂おぎ乃」に就職することが決まっているという。相可高校調理部では、年度末の恒例となっているお節料理作りをもって、12月31日に部活動を引退する予定。
宇井君は「これからも日本料理の腕をさらに磨いていきたい。相可高校での2年半で多くの経験と知識を得ることができました。この学びを生かし、将来につなげていきたい」と、料理人としてのさらなる飛躍を誓っていた。

