木高や熊野リトルに“金言” 正しい体の使い方も 中村順司さん(元PL監督)が指導

 PL学園で清原和博、桑田真澄のKKコンビを始め、立浪和義、松井稼頭央、福留孝介ら数々の超高校級の選手を育てあげた名将として知られる中村順司さん(78)がこのほど、熊野市を訪問。木本高校野球部や少年野球チーム・熊野リトルタイガースの選手たちに〝金言〟を授けた。

 中村さんはPL学園監督として春夏の甲子園で計6回優勝。甲子園通算58勝は3位という名将。1998年春の選抜大会を最後に勇退し、1999年から母校の名古屋商科大で監督、2015~2018年には同大の総監督を務めた。

 熊野市へは名商大時代の教え子から招かれ来訪し、まずは夏の大会を控えた木本高校野球部を訪問した。「大会直前とあって具体的な指導は控える」としたが、打撃練習中の選手にはバットの握り方を、守備練習前の外野手にはグラブのはめ方を指導。いずれも効率よく力が出せる身体の使い方を中心とした助言となり、早速効果を実感する声も聞こえていた。中村さんは「しっかりと守れており、良いチーム」と評し、「勝ってみんなで校歌を歌おう」とエールを送った

 また、熊野リトルタイガースでは立ち方から始まり、投げ方やバント、打撃など精力的に指導。「投げる位置は返事で『ハイ』と手を上げる位置。もう片方の手でグラブを握ると力が出る」などとし、バントについても右手の使い方などを伝えた。また、福留選手や立浪選手らを例にスイングの基本も伝え「正しい身体の使い方をすることでケガの防止にもつながる。だからPL出身の選手たちはプロに入っても大きなけがをしていない」と示し、子どもたちも熱心に聞き入った。

 日ごろ指導する森中亮吉監督は「子どもから保護者まで誰にでもわかりやすい言葉の使い方で、理にかなった指導は自然と子どもたちを引きつけていました。大変参考になりましたし、今後の指導に生かしていきたい」と名将の指導に感謝していた。

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