木本、紀南高校 令和7年度に統合 紀南地域高校活性化協議会 両校の校舎を活用

 三重県立高校のあり方を議論する紀南地域高等学校活性化推進協議会(会長・平山大輔三重大学教育学部教授)の令和4年度第6回会議が7日夜、熊野市の三重県熊野庁舎で開かれた。これまでの議論を踏まえ、令和7年度から木本、紀南高校を統合し、それぞれの校舎を活用した校舎制(木本校舎4学級、紀南校舎1学級)にする案をまとめた。県教委では今後、同協議会のまとめを参考に方向性を示していく。

 同協議会は学校や地域代表者ら20人が委員を務める。木本、紀南高校の統合を含めた議論は平成16年度から始まっており、平成25年度の木本高校募集定員が5学級の見通しとなったため、平成24年度から同協議会で本格的な協議がスタートした。

 これまで2高存続や両校の活性化など議論を重ねてきたが、令和7年度には両校合わせて5学級規模が見込まれるなど生徒数減少という現実を前に、統合を受入れざるを得ない状況となった。木本校舎に普通科3学級と総合学科1学級、紀南校舎に総合学科1学級を置く案は、保護者や中学生のアンケートにあった通学面の課題などへの対応を実現させる可能性が一番高い案として示された。

 今年度最終となった7日は委員一人ひとりが考えを語った。「将来のさらなる生徒数減少を考えると、紀南校舎1に不安がある」「認めざるをえないと思うが、来年度、細かいとこを決めていくとこに地元の人間の意見が届くことがあるのか」「議論を先送りしてきた状況がある。いずれの形でも教員加配や募集の仕方、ニーズをしっかり把握し、予算面の配当もしていただきたい」「子どもたちが選択し成長できることが大事」「子どもたちに良い学校になって欲しい」「個人的には1校にまとまった方がいい」「統合はやむなしだが木本4、紀南1学級に反対」「紀南校舎、木本校舎の総合学科にそれぞれの特性が生まれるのが理想」「次回の議論からは中身の話になる。行政を代表する方にも会議に出ていただきたい」など、それぞれの考えを話した。

 最後は平山会長と副会長を務める野地本隆紀南PTA連合会長が最終案を検討。平山会長が「原案に強く反対意見をお持ちの方もいらっしゃると思うが、全体として概ねやむなしだったと思い聞かせていただきました」と取りまとめた。

 県教委では同協議会のまとめを踏まえ、来年度から学校教員をベースにワーキングを行い具体的な統合内容を検討。ワーキングの検討状況は同協議会にも共有していく流れを考えているという。

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