車いすバスケを体験 行動することが大事 御浜中 パラ代表の神保さんがエール

 御浜町立御浜中学校(小林信校長)で20日、パラリンピックの車いすバスケットボールで活躍した神保康広さんの講演が行われた。全校生徒が可能性に挑戦する勇気や共生社会への理解を深めた。

 日本財団パラスポーツサポートセンターの「あすチャレ! スクール」の「パラアスリートから学ぶ、パラスポーツ体験型出前授業」の一環。

 神保さんはバイク事故で背骨を骨折し、腹部から下の感覚が無くなった。18歳で車いすバスケと出会い、1992年のバルセロナから2004年のアテネまで4期連続でパラリンピックに出場。世界でパラスポーツの素晴らしさを普及する活動を続けている。

 生徒たちを前に神保さんは「今日はパラスポーツの一面を知ってもらい、皆さんが夢や目標に向かって頑張るきっかけを少しでも与えられれば」と話し、車いすバスケットの車いすの特徴やルールなどを説明した。

 ゴール下でのシュートやスリーポイントシュートなど車いすバスケのデモンストレーションを披露。3年ほど前から車いすバスケットが誰でも出来るスポーツになったことも話した。

 また、神保さんは車いすを利用している人は1㌢の段差や砂利道でも大きなバリア(障害)となることを示し「段差などで困っているひとがいたら勇気を出して『押しましょうか』と声をかけて。皆の勇気でバリアがバリアでなくなる」と呼びかけた。

 この後、生徒たちは学年ごとに実際に車いすバスケットを体験。応援合戦などもあり盛り上がった。出場した生徒たちは「ボールが重かった」「ゴールが遠く、高く感じた」「クルクル回るのが楽しかった」などと感想を語った。

 最後に神保さんは自らの人生を振り返り「スポーツで世界を一つにしたい」という自らの夢を語った。生徒たちに「行動することが一番大事。失敗は悪いことじゃない。自分の発言や行動はすべて自分に帰ってくると思うミラーの法則で、前向きな言動を心がけると良い方向に行く。皆さん、興味を見つけて楽しんで下さい。知識や経験は人生において宝」と伝えた。

 御浜中の生徒たちはパラスポーツ体験や神保さんの体験談を通じ、他者のことを自分事として考える心や障がいとはなにか、可能性に挑戦する勇気などを感じ取っている様子だった。

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