神川企画と岡田文化財団 桜の名所に新たな彩り クマノザクラなど160本植樹

 桜の名所として知られる熊野市神川町で15日、旧神上中学校を会場に岡田文化財団と神川企画による「さくらプロジェクト」の桜植樹祭が開かれた。校庭や周辺にジンダイアケボノ、クマノザクラ、カワズザクラ、シダレザクラの4種類計160本が植えられ、地域の新たな桜の景観づくりが進められた。長く親しまれてきた神川の桜に新たな彩りが加わることで、名所としての魅力がさらに高まることが期待されている。

 岡田文化財団は令和5年度から、三重県内48ヵ所に計5千本の桜を植える3ヵ年計画の「さくらプロジェクト」を展開している。神川町では地域団体の神川企画が2017年から「神川桜まつり」の伝統を絶やさまいと、毎年春に「桜覧会」を開くなど桜を生かした地域づくりに取り組んできた。町内は東紀州でも有数のソメイヨシノの里として知られるが、多くが樹齢60年以上の古木で、延命処置を行いながらも将来を見据えた植樹が必要となっていたことから、同プロジェクトの協力を得て今回の取り組みが実現した。

 植樹祭には市内外から約50人が参加。河上敢二市長や谷川孝栄、藤根正典両県議、久保智市議らも駆けつけ、春の神川を象徴する桜の新たな植栽を祝った。神川企画の田中慎吾代表は「神川の桜は本当に美しい。これからも多くの方に神川町へ足を運んでいただける場所になれば」と挨拶し、関係者に感謝を述べた。

 岡田文化財団の晴芳理事は、神川町の風景を「郷愁遺産」と表現し、「このプロジェクトは県内各地に桜の名所を育て、多くの人が集う場所をつくることを目的に始まりました。神川でも多くの方が訪れ、地域がさらに発展することを願っています」と期待を寄せた。

 来賓を代表して河上市長は「開花時期の異なる桜が植えられ、神川の桜をこれまで以上に長く楽しめるようになる。地域の元気や活性化にもつながる」と祝辞。谷川県議も「神川は日本の原風景ともいえる場所。桜を守り続けてきた地域の皆さんや先人に敬意を表したい」と語った。

 この後、参加者は植樹方法の説明を受け、校庭などに苗木30本を丁寧に植え付けた。植樹祭に先立ち、関係者が周辺に130本を植えており、今回の植樹で計160本が新たに加わった。

 これからの季節、山里の斜面を淡い桜色に染める神川町。若木の成長とともに、桜の名所としての魅力はさらに深まり、訪れる人々の心を和ませてくれそうだ。

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