11月12日の任期満了に伴う熊野市長選は19日午前7時から午後6時(上川生活改善センターは午後5時)まで、市内32会場で投票が行われ、午後8時から金山町の東紀州くろしお学園体育館で即日開票される。
立候補しているのは届け出順に新人の松田唯候補(50歳、井戸町)と現職の河上敢二候補(69歳、井戸町)。両候補共に12日の告示から活発な選挙戦を展開した。
松田候補は熊野アグリパーク事業について「市民の声が反映されず、運営主体なども不透明」と、事業の大幅見直しを前面に掲げた。地域公共交通の利便性向上、デジタル化社会への対応、少子高齢化への総合的な支援、安心・快適トイレ環境の整備も重点施策とし「新しい熊野へ」と支持を訴えてきた。
河上候補は実績を踏まえ、若者・女性の働く場の創出や産業振興、滞在型観光への転換などを訴えた。物価高騰への支援や、国、県との太いパイプを活かし大型予算と健全な財政運営を継続。防災、福祉、子育て支援、少子化対策などこれまでの路線を継続しつつ、新たな成長を目指す姿勢を強調した。
市政のかじ取り役を決める選挙戦は、これまでの実績を訴える現職と、新しい風を掲げて挑む新人による一騎打ち。7日間の選挙戦を戦い抜いた両候補は、しずかに市民の審判を待つ。
市選挙管理委員会では「大事な一票。棄権せずにぜひ、投票所にお越しください」と呼びかけている。
11日現在の選挙人名簿登録者数は男性5988人、女性6946人の合計1万2934人。候補者の主な経歴は次の通り。
▼松田唯候補=昭和50年生。50歳。熊野市井戸町出身。修成建設専門学校卒。建築設計事務所「結工房」代表。日比野生コン社員などを経て平成30年4月に熊野市議初当選。副議長など歴任。
▼河上敢二候補=昭和31年生。69歳。井戸町出身。東京大学医学部保健学科卒。農林水産省を経て平成10年12月に旧熊野市長選挙に初当選。合併後の新熊野市を含め現在通算7期目。

