的確な状況判断と対応磨く 紀宝町で救急医療・災害研修 陸上自衛隊中部方面衛生隊

 紀宝町生涯学習センターまなびの郷で9月30日、陸上自衛隊中部方面衛生隊の救急医療・災害研修にかかる訓練が行われた。11月2日に大阪府高槻市で開かれる「千里メディカルラリー大会」に出場するにあたって、町地域医療研修センターの森本真之助センター長(相野谷診療所医師)の指導を受けることを目的としたもので、隊員は多数傷病者への対応など大会で求められる知識を教わった。

 同大会には医師、看護師、救急救命士の6~10人構成で参加し、それぞれの役割を生かしながら連携して救命にあたる。陸上自衛隊中部方面衛生隊は8人編成で出場する予定。

 訓練は、自動車工場で爆発事故が発生し、傷病者が多数いるという想定で、トリアージ(傷病者の治療優先順位決め)、傷病者の救急搬送、応急救護、衛生環境の保全―などに留意して取り組まれた。

 傷病者役の手首には「トリアージタグ」が取り付けられており、ケガの程度の軽い順に①緑(軽傷)②黄色(重篤だがすぐに命の危険はない)③赤(すぐに治療が必要な重傷患者)④黒(生存の見込みが非常に低い、またはない)―に色分け。隊員はタグを見て対応の優先順位を判断して訓練にあたった。

 訓練には地域住民、紀南医師会、熊野市消防本部、町社会福祉協議会、町の担当者らも参加。訓練での傷病者役などで協力した。

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