戦後80年に平和の誓い新た 英霊諸氏に哀悼の誠 熊野市戦没者追悼式1490柱に感謝捧ぐ

 熊野市社会福祉協議会(阪口任紀会長)主催の令和7年度戦没者追悼式が5日、熊野市文化交流センターで開かれ、来賓や遺族ら約126人が参列した。

 同市内の戦没者は1490柱で、3年に1回、追悼式を開いている。式は同社協の和田博史副会長の開式のことばで始まり、国歌斉唱、黙祷のあと、阪口会長が「謹んで哀悼と慰霊の誠をささげます。現在の日本の平和と繁栄は戦没者の方々の尊い犠牲の上に築かれていることを改めて正しく認識し、その使命と次世代に対する重い責任を自覚する必要がある。平和への想いはいつの時代においても何物にも代えがたい願い。将来を担う若い世代に戦争の悲惨さを語り継ぎ、失われた命の尊さと平和の大切さを伝え、先人が大切にいつくしみ育んでこられた熊野をしっかりと受け継ぎ、いつまでも心安らぐ故郷であるとともに、誰もが住みよいまちになるよう邁進していく所存。御霊がとこしえに安らかならんこと、我が故郷熊野の繁栄と平和をお導き賜りますことを念じます」と式辞を述べた。

 熊野市遺族会の立嶋昌洪会長は「戦後80年の節目を迎え、私たちは改めてあの大戦において尊い命を捧げられた皆さんに、深い感謝と追悼の誠を捧げます。皆様の犠牲の上に築かれた今日の平和と豊かな生活を決して当然のものとしてはならない。戦争を知らない世代はすでに8割以上といわれるが、遺族の想いと歴史の記憶は決して途切れさせてはならず、受け継がれていくものと信じている。私たちの願いと歴史が戦争のない未来へと引き継がれることを切に願い、御霊の願いが熊野の未来に生き続けますように心から願います」と追悼の言葉。河上敢二市長、濱重明市議会議長、谷川孝栄県議が英霊の冥福を祈り、二度と大戦の過ちを犯さないよう誓うとともに、哀悼の誠を示した。

 この後、阪口会長や立嶋会長、河上市長、大西浩文副市長、倉本勝也市教育長、谷川孝栄、藤根正典、東豊各県議、天野長志紀南地域活性化局長、市議、熊野市主管長、遺族会地区代表らが次々と献花。悲しみを胸に、恒久平和への祈りを込めた。

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