炎の輪が山峡彩る 紀和の火祭り賑わう

 熊野市紀和町の小川口河川敷で2日、「第34回紀和の火祭り」(西健作実行委員長)が開催され、多くの来場者で賑わいを見せた。メインの柱まつりでは、50人の男性が炎の輪の如く松明を回し、約20㍍の高さのカゴ目掛けて投げ入れた。

 午後6時の開幕を前に家族連れらが続々と来場。熊野市ふるさと振興公社の熊野地鶏焼き鳥をはじめ熊野商工会議所青年部の屋台などの販売所に来客が列を列ねた。

 柱まつりを真似た子供柱まつりでは、子ども達が歓声を挙げながらボールを投げ込んだ。コーラ早飲みも盛り上がった。

 続いてダンスチーム「M’s」が切れの良いダンスを披露。伊勢市出身のミュージシャンオグロックさんと尺八奏者の竹内洋司さんによる心地よい音色と歌声が広がった。

 河上敢二市長も訪れ紀和に賑わいをもたらす催しに感謝の言葉。赤木城跡や丸山千枚田など文化遺産豊かな紀和町の魅力を来場者に伝えた。

 この後、かがり火が灯され、大迫力の北山砲が発射された。盛り上がりが最高潮に達した頃、紀和瀞流太鼓が伝統を受け継ぐ鼓の音を響かせた。

 メインの柱まつりでは有志50人が炎燃える紐のついた松明を回転させ、高所に設置されたカゴ目掛けて投げた。放物線を描く炎がカゴに近づくたびに「入れー」と大歓声。最後は打ち上げ花火が夜空を彩り、約200㍍のナイアガラで締めくくり。花火の滝が河川敷を明るく照らし出した。

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