文化財の復旧支援検討 台風7号鈴木代議士が現場視察

 三重4区選出の鈴木英敬衆議院議員は16日、台風7号で被害を受けた熊野市や御浜町などを視察した。倒木被害の大きかった熊野市の花の窟神社では、鈴木議員は文化財等への被害が発生した場合の財政的支援を考えていく必要があることを語った。

 花の窟神社は世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一角。台風7号の強風により、境内の木々がなぎ倒され、折れた枝や葉が散乱。氏子やボランティアらが復旧作業に汗を流している。

 鈴木議員はこの日、谷川孝栄県議や自民党地議連熊野市ブロックの市議らと花の窟神社を訪問。山川均宮司らから状況説明を受けた。同神社は現在、倒木などの影響で参拝者の立ち入りをお断りしている。境内は一時、折れた枝などで参道が埋まった。隣接する稲荷神社には倒木で鳥居なども損傷し、立ち入りできなくなっている。

 山川宮司は「参拝者の方に危険がないように片付けをしたい。昨日はお参りに来た若い方が手伝ってくれ、本当にありがたかったです」と話した。神社などが被災した場合は政教分離の原則で、公的支援を受けるのが困難。来年には熊野古道世界遺産登録20周年を迎えることもあり、議員らからは支援の必要性が訴えられた。

 この後、鈴木議員は御浜町で被災したビニールハウスも視察。尾鷲市でも被災箇所で説明を受けた。

 鈴木議員は「熊野市、尾鷲市で今まで経験したことのない長時間の風の強い台風。倒木の被害が多かった。事前の木の伐採や、文化財の被害への財政的な支援をしっかり検討していかなければならない。停電や断水、通信障害なども多かったため、国、県、市、公共的な機関と連携し対応していきたい」と話していた。

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