〝悩みに悩みに悩んだ〟 鈴木知事が辞職表明 次期衆議院選挙へ出馬

 三重県の鈴木英敬知事(46)は5日、定例記者会見で次期衆議院議員選挙に三重4区から自民党公認で立候補するため、9月12日付で知事を辞職することを表明した。三重4区は現職の三ツ矢憲生氏(自民党)が引退を表明しており、鈴木知事は「各方面から出馬要請を頂き、立候補を決意した」と述べた。

 任期半ばの辞職になることについて鈴木知事は「申し訳なく思う」と陳謝。「悩みに悩みに悩んだ。大きな葛藤があった」と苦渋の表情を見せ「多くの首長や医療関係者、商工会議所、商工会などから出馬要請を受けた。地域の熱い気持ちを重く受け止め、覚悟を決めた」と述べた。

 鈴木知事は国政の状況を「コロナ禍で国政と国民の距離が離れ、信頼が低下している」とし「地方や暮らしの原点を思い浮かべることが重要。地方や現場での経験を国政に活かしたい」と語った。

 辞職に伴う知事選挙が8月26日告示、9月12日投開票に想定されることを見越し、辞職時期については9月12日付に決めた鈴木知事。「新知事誕生ぎりぎりまで責任を果たし、空白を作らない。コロナ対応に全力を尽くす」と強調した。

 三重4区では経済界などを中心に、鈴木知事の立候補表明を喜ぶ声が大きい。6月16日には県下団体で最も早く、熊野商工会議所の榎本正一会頭ら熊野市の経済界代表者ら32人が名を連ねる「熊野市有志一同」が鈴木知事に立候補を要請。東紀州に高速道路をつくる会(垣内貴会長)や、自民党三重県地方議員連盟熊野市ブロック(川口朋ブロック長)らも知事に要請書を手渡している。

 一方で、県下全体を見るとコロナ禍での辞職を批判する声もあり、鈴木知事は「ご批判は真摯に受け止めます。新しい立場を頂いて結果を積み重ね、中長期的に振り返れば『判断は間違っていなかった』と実感してもらえるよう努める」と述べた。

 三重4区の次期衆議院議員選挙には立憲民主党の新人、元三重テレビアナウンサーの坊農秀治氏(49)と、共産党の新人で元津市議の中川民英氏(53)が立候補を表明している。

 一方、鈴木知事辞職に伴う知事選挙には、5日、元県議の岡野恵美氏(69)が立候補を表明。共産党が推薦する方針。また、亀山市出身の元国交省、一見勝之氏(58)が自民、立憲民主党の推薦を受け出馬する見通し。

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