熊野市有馬町、島崎整形外科の島﨑和久さんが一般社団法人日本善行会の令和7年度秋季善行表彰「公共生活への貢献」に輝いた。表彰式は11月29日に東京都の明治神宮参集殿で行われる。
日本善行会は昭和12年に発足。東京都有楽町の東京交通会館内に本部事務局を持ち、北海道から沖縄まで77の支部があり、政治・宗教・思想を越えて明るい住み良い社会への善行者に感謝の表彰を行っている。
島﨑さんは磯崎町で生まれ育ち、泊小、木本中学校、伊勢高校から神戸大医学部に入学。卒業後は同部に入局、医師博士号を修得し、米国テキサス大学研究医、神戸大学医学部附属病院、県立西宮病院整形外科部長を経て、1993年8月、島崎整形外科を開業。今日まで地域医療に貢献している。
整形外科は突発的な事故や怪我等への治療が求められることもあり、診療時間外でも献身的に治療に当たった。また、ある時期には自身の病魔と闘いながらも、休日には地域の人たちや患者への声掛けを続けた。患者の状況を慮りながら往診するなど人情家医師として地域住民の心身を救ってきた。
77歳となった現在は地域の医療活動の貧困さを憂慮。著書『曾孫への伝言』には後世への想いが託されており、島﨑さんの人間性が現れた一冊となっている。「一隅を照らすこれすなわち国宝なり」「人間後ろ姿の大切さ」「右手でゴミを拾ってもその善行を左手に言うことなかれ」。野口英世への憧憬、熊野ロータリークラブの要職時には寄付金を持参しブラジル日本人学校へ出向き親交を深めるなど、琴線に触れる内容が記されている。
現在、島崎整形外科は息子の哲郎さんが院長として着任。地域を支える医療の場が次世代に引き継がれ、地元の明るい話題にもなっている。

