熊野市木本中学校(下古谷克典校長)で22日、1年生を対象にキャリア教育学習が行われた。遊木町出身の書家アーティスト・智遊(ちゆう)さんこと大川智絵さんが、生徒たちに挑戦することの楽しさを伝えた。
智遊さんは紀南高校卒業後、介護の仕事に従事しながら路上詩人として活動。関西や関東などでイベントやボランティア活動、24時間テレビへの参加、カンボジアへの井戸提供など様々な分野で積極的に取り組んできた。昨年7月に帰郷し、自身の原点である熊野市を拠点とした活動に移行。今年4月から本格的に書家アーティストとしての活動をスタートした。
木本中学校では「挑戦すること」をテーマに講話。まずは木本中学校の校歌を流しながら書道パフォーマンスを披露。力強く大きな筆を走らせ「挑戦」の文字を描いた。
路上詩人として、一期一会に日々感動しながら「言葉をはき続けた」という智遊さん。「熊野を離れなかったら分からなかったことが山ほどあった。離れたからこそ、家族や周りの環境、熊野の魅力、ありがたさに気づけた」と話した。
「人の役に立てる」ことをやり甲斐に活動。カンボジアで井戸を提供する活動に打ち込んだ時は、人は言葉だけでなく心で繋がれることを体感したという。智遊さんは「自分の想いを行動に移すことが大切。上手下手ではなく、思いっきり取り組んで」と生徒たちにエールを送った。
この後、生徒たちはグループに分かれ「自分が困っている時、何をしてもらったら嬉しいか」などを話し合った。自分たちで実際に筆を手に「挑戦」「尊敬」「夢」「努力」「十人十色」などの言葉を半紙に記し、前に進む挑戦心を養った。