長期訓練の成果示す 東海消防救助技術指導会出場隊員の壮行会

 熊野市消防本部(北畑亨消防長)は16日、「第53回消防救助技術東海地区指導会」に出場する隊員の壮行会を行った。

 同指導会は東海地区の救助隊員が一堂に会し、災害発生時に住民の生命や身体を守るために習得した救助技術を披露するとともに、技術や知識を相互に交換・研さんしあうことを目的に開催しているもの。今年は今月24日(木)に鈴鹿市の三重県消防学校で開催され、愛知、岐阜、三重の3県から約500人の参加が見込まれている。熊野市消防本部からは樫山義明さん(38)を指導者として、ほふく救出の種目に藤森悠太(28)、垣内皐成(22)、畑中滋さん(53)の3人が出場。今年4月から延べ30回以上の訓練を重ね、6月には大府市消防署での合同訓練に参加するなど鍛錬を重ねてきた。

 壮行会は紀和町の市消防本部紀和分署で行われた。出場する隊員たちは消防幹部、仲間たちが見守る中、ほふく救出の訓練の成果を披露。空気呼吸器と命綱を着装し、煙が立ち込めていると想定された長さ8㍍の煙道内を検索して素早く要救助者役を助け出した。今年4月から連日訓練を積んできた出場者は機敏な動きを見せ、この日は上々のタイムとなる43秒の記録を出した。

 この後、北畑消防長が訓練を重ねてきた出場者を讃え「非常に素晴らしい内容でした。大変暑い中、長期にわたって訓練を重ね、努力を重ね、研鑽を重ねた成果であり、本当にこれまでお疲れさまでした。大会では練習の成果を遺憾なく発揮し、県代表の座を勝ち取っていただきたい。職員全員が皆さんを応援しており、それを力に代え、熊野市消防本部の代表としてぜひ頑張ってください」と激励。藤森さんは「多くの人に見て頂けて緊張しましたが、本番に向けて良い訓練になりました。今回はベストのタイムではなかったので、本番まであと2回の練習でしっかりと改善し、40秒を切るところまで高めていきたい」と大粒の汗を滴らせていた。

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