交安関係者ら見守り お菓子抱え満面の笑顔 中秋の名月 熊野や御浜等で伝統行事

 中秋の名月の21日、熊野市や御浜町などで伝統の行事「たばらして」があり、お菓子をもらい歩く子どもたちの姿が見られた。

 この風習は元々、お月見後の芋や柿などをもらうものだったが、時代とともに現在のお菓子が主流に変化した。この日はあいにくの天候で満月を見ることは難しかったが、実施された地区では大きなビニール袋を持った児童らが各家庭を周り「たばらして」と元気な声。袋いっぱいのお菓子に満面の笑顔を見せていた。

 一方で「たばらして」は過去に交通死亡事故が発生していることもあり、交通安全の観点から警察や交通安全協会などが街頭で見守り活動を展開した。

 熊野警察署と熊野地区交通安全協会では午後5時すぎから関係者が久生屋、金山地区の街頭で見守り活動を展開。オレンジロードでは子どもたちの道路横断の安全の確保に努めるなど、事故が起こらないように励んだ。反射材なども配られ、関係者が交通安全を呼びかけた。

 今年は昨年に続き、新型コロナウイルスの影響で、「たばらして」を実施するかどうか悩んだ家庭も多かったという。久生屋町では、普段、子どもたちを出迎える家庭も玄関先にカゴいっぱいのお菓子を準備し接触機会を減らすなどしていた。

 なお、飛鳥地区では7月からクマの出没情報があることなどから、今年の「たばらして」行事を自粛するよう呼びかけられた。

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