5年間で1億5000万円を エレコム社と熊野市が協定結ぶ

 PC及びデジタル機器関連製品の製造販売大手、エレコム株式会社=本社・大阪府、葉田順治取締役社長=は1日、熊野市と「熊野市丸山千枚田を活用した地域振興及び保全等に関する連携協定」を締結。熊野市役所で行われた締結式では、葉田社長と河上敢二市長が協定書に署名を行った。

 葉田社長は熊野市木本町出身の66歳。1986年に同社を創業し、年商600億円規模のパソコン周辺機器最大手に成長させた人物。同社では「地球の気候風土に適合した自然を未来に残し、ふるさとの里山を守る」を理念とした取り組みを進めており、これまでにも尾鷲市や志摩市などで植樹活動を行っているが、今回は「日本の原風景ともいえる丸山千枚田の復田や機能回復を行い、未来永劫残していきたい」との思いから、企業版のふるさと納税制度を活用した寄付に至り、今年度から令和6年度までの5年間で総額1億5000万円の寄付を行う。

 今回の協定はSDGs(持続可能な開発目標)や地方創生の理念及び熊野市丸山千枚田条例の趣旨を踏まえ、互いに持ち得る資源を有効活用するとともに、綿密な相互連携と協力のもと、丸山千枚田の保全や振興等を図るために協定を締結したもの。連携協力の内容は▽丸山千枚田の復田▽丸山千枚田の景観整備▽丸山千枚田の維持保全▽将来にわたる丸山千枚田の水源確保のための森林環境整備▽エレコム株式会社及びエレコム株式会社グループ会社の社員等と熊野市民との都市農村交流▽その他、丸山千枚田を活用した地域振興―に関する6項目。

 締結式では河上市長が「丸山千枚田は紀和地区だけでなく、熊野市にとっても鬼ヶ城や花の窟と並ぶ最大の歴史文化遺産であり、市を代表して深く感謝申し上げたい。葉田社長には今回の協定に基づいた寄付以外にも復田へのご支援やマスクの寄贈などふるさとに対する大変なご高配を頂いている。丸山千枚田は荒れている部分や水不足となっている部分もあり、100年後にしっかり残せるよう、より良い千枚田として地域振興にも役立てていきたい」と感謝の言葉を述べた。

 葉田社長は「弊社は経常利益の1%を社会貢献に活用させて頂いており、これまでに賀田町や志摩市の自然林再生に取り組んできました。丸山千枚田につきましては、私が熊野にいた頃は知らなかったのですが、一昨年河上市長に案内していただき、見た瞬間に感動。景観はもちろん数百年も前にあの急峻ながけ地を切り開いたと聞き、ぜひともご協力させていただきたいと思った。今日は視察に行き、稲刈りも体験しましたが、本当に大変な作業を続けていることを実感した一方で、水が枯れてしまっているところも耳にした。ぜひ守っていきたいし、少しでもふるさと熊野の発展に貢献できれば」と語った。



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