統合含めた議論を 紀南地域 県立高校活性化推進協議会

 三重県立高校の在り方を検討する紀南地域高等学校活性化推進協議会の令和2年度第2回会議が24日夜、熊野市の文化交流センターで開かれた。委員からは統合を含めた議論の活発化を求める意見が出た。

 委員18人と事務局の県教委、傍聴人ら合わせて約30人が出席。県教育委員会の上村和弘教育政策課長が「来年度は次期県立高等学校活性化計画策定の年度。令和7年度に当地域の中学校卒業者数が約1クラス分減少することが見込まれている。その際に両校がどうあることが子どもたちにとって良いのかの議論をはじめて頂きたい。子どもたちにとって魅力ある学習環境を整えることにつながる貴重なご意見を賜りたい」と挨拶。協議会々長の三重大学教育学部准教授の平山大輔さんも活性化に向けた活発な議論を呼びかけた。

 引き続き、前回までの内容を確認。協議事項では木本、紀南両高がそれぞれの活性化に向けた取り組みや課題を説明した。

 この後、両校がより活性化を目指すため注力することや、紀南地域の県立高等学校の今後のあり方を論点に意見が交わされた。県教委によると、中学卒業者数が減少していく中、令和7年度には木本、紀南高校への進路希望者が5学級程度になることが見込まれる。令和4年度ごろを目処に令和7年度以降の県立高校のあり方の方向性を示す必要がある。

 木本高校PTA会長の松田唯さんは、子どもたちの選択肢を残す意味で両校存続がある一方で、生徒数の減少から学校内における子どもたちの選択肢が無くなっている現状を指摘。「両校存続もいいと思いますが、ある程度統合して新たな魅力ある学校をつくることを考えていただけたら」と、統合問題への口火を切った。

 紀宝町商工会々長で紀南高校同窓会長の田尾友児さんは「松田委員が言われたことは考えて当たり前と思っていますが、地域を考えた時一番被害を受けるのが紀宝町」と述べ、通学費の問題や、地理的に統合によって子どもたちの県外流出が一層進むことへ懸念を示し、統合した際のメリットやデメリットもしっかり考えていく必要性を語った。

 紀宝町の西章教育長は、和歌山県では現在29校ある県立全日制高校が今後15年間で20校程度になるなどの方向性を出している例から、三重県も長期的な視野を含めしっかりした方向性を示すよう求めた。

 熊野商工会議所青年部の森本健一さんは部活動の存続が難しくなっている現状から、木本、紀南両高校の合同チーム実現への可能性を探った。県教委によると、他地域では合同チームもあるが、大会によっては出場できない規定や、練習への送迎などの課題があるという。教員代表の委員からは、子どもたちのことを第一に考えた議論が呼びかけられた。

 紀南PTA連合会の高垣裕人会長は、保護者らに行ったアンケート資料を配布し「今後も保護者の意見を拾い続けたい」とした。熊野市の倉本勝也教育長は、来年度の協議会の進め方について「平成28年度には統合に関する具体的なことを検討してまいった。一生懸命イメージを膨らませていたが、28年末、県立高等学校活性化計画が出てその話が破綻となり2校存続になった。その場でゴールが無くなってしまい虚しい思いを繰り返した。令和3年度の協議は県教委もある程度の方向性を示して頂いた上で、子どもたちにとってどうあるべきかの視点を踏まえ、論点を焦点化する協議会にして頂きたい」と要望した。

 県教委の上村課長は「4年前とは段階が変わって来ている認識を持っています。各地域で頂いている意見を尊重し、一定の方向性を打ち出していかなければならないと考えています」と述べた。



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