多大な功績に感謝し 花尻先生に 瑞寶雙光章

 熊野古道世界遺産登録の第一人者で、今年1月16日に亡くなった熊野市有馬町、元小学校長、花尻薫さん(享年88歳)が瑞寶雙光章に輝いた。6月30日、花尻さんの自宅で章子夫人ら家族に勲章などが伝達された。

 花尻さんは昭和7年生まれ。同28年に三重大学教育学部を卒業し、尾鷲市賀田小学校で教壇に立った。熊野市の荒坂、有馬、五郷、金山小学校教諭を経て市教育委員会へ。昭和61年に小阪小学校校長となり、平成元年からは再び教育委員会へ。平成2年から木本小学校長を務め、同5年3月31日に惜しまれつつ退職した。

 40年の永きにわたり、豊かな人間性で常に子どもたちを愛しながら教育に尽くした。この間、自然保護や歴史文化活動にも尽力。昭和62年には仲間たちと「熊野の自然を考える会」を発足させ、代表を務めた。

 市教育委員会社会教育課へ転任した昭和52年、当時の市文化財専門委員だった故・岡本実さんから相談を受けたことをきっかけに、熊野古道への想いが始まった。当初は賛同者も少なかったが、花尻さんの情熱が伝わり、だんだん仲間が増えた。世界遺産登録には道の測量や図面なども必要。何度も古道を歩き、語り部の仲間と学習を重ね、埋もれていた熊野古道を切り開き、世界遺産登録への道を拓いた。

 30日は花尻さんの自宅を市教育委員会の倉本勝也教育長と岡本晴哉総務課長が訪問。勲章や安倍晋三内閣総理大臣の名が記された章記、正七位の位記が章子夫人や長男の豊さん、長女の塩﨑早代さんに手渡された。


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